10月28日(月)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.152~緊張感は大切である~
本日は、午後から3つの授業を見学。
5限は、「理数数学」。別の教員が担当した内容と同じ「2点交点」と「放物線」を学習。ICTを活用して、ヒントを与えながら、スラスラと解いてゆく。生徒もつられてピッチが上がる。理解が追いつくのかと少し心配になったが、老いた脳みそとは違って、生徒たちもそのペースが当たり前とばかりに答えつつ、解いてゆく。反復は力なり、を思わせる内容であった。
6限は、「体育」。体育館でバドミントンを行う。サーブ、ドライブ、スマッシュをリズムよく行うことをテーマに、ウォーミングアップから二人組で行う。数分プレーしたあとは、パートナーを変えて順に行う。当然、得意な生徒も苦手な生徒もいるが、お互い優しく対話しながら楽しくプレーしている。バドミントン部の生徒のプレーを見本に、皆感心しつつ、私も・・・という気持ちで取り組む。良い光景だ。
7限h、「言語探究」の古文。先日も見学した『大鏡』だ。見学時は、いつも欠席者の席に座るのだが、今日は、右側真ん中あたりの席へ。担当教員が、「校長先生は国語の先生なので・・・」と紹介。悪い予感がしたのだが、私の不安をよそに授業が進む。
ちなみに、今回の授業のテーマは「敬語」。担当教員の説明通り、敬語は地の文か会話文(セリフ)かによって、誰からの敬意かどうかがわかるし、誰の誰に対する行為かによって誰から誰への敬意かがわかるので、実はそこまで難しいものではない。そう思ってたかをくくっていたのだが、この担当教員の生徒の当て方が面白い。出席番号で当たった生徒に、次の解答順を前・後ろ・右・左と指名するのである。さきほどの悪い予感が徐々に現実となる。後ろの席に生徒がいると思っていたところ、ペアワーク時に横に移動していたため、問いに答えた二つ後ろの席の女子生徒が嬉しそうに「前!」と、私に流したのである。敬語ならと鷹をくくっていたが、なんと口語訳。前後の状況をろくに知らぬままの口語訳は難しい・・・と言い訳を考えつつも、直訳を試みて、右往左往しながら答え切る。と、担当教員が「正解だと思う人は拍手!」と促され、皆が拍手。ホッとしたと同時に、またとない経験を得て嬉しかった。
と、これで終わりなら良かったが、心優しい生徒たちは、安心するなとばかりに、順に回答者が巡り、すぐ前の生徒まで回ってきた。そして、答えたあとは、図ったように、嬉しそうに「後ろ!」。と、これが困ったことに、またもや口語訳。授業をしなくなってからすでに15年以上のブランクがあるが、この場でそれを言い訳にはできない。懸命に頭を巡らせ、生徒にも助けられて何とか回答、担当教員の申し訳なさそうな表情が印象的で、何とも緊張感のある授業見学であった。人間、緊張感は大切だ。
心優しき2年生、良い経験をありがとう。Make it Kozy!攻めの気持ちで、高津生!
冷や汗と 忘れた頃の 緊張感
10月27日(日)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.151~未来の高津生へ!~
本日は、第3回の高津キャンパスツアーを開催。約680組、1,300名を超える申込みがあったこともあり、午前と午後の最初の会は、会場が溢れるほどの来場者。誠にありがたい。
部活動にもたくさんの見学があり、顧問も部員も笑顔で質問に答える。中学時代に経験した部活動を続けるもよし、新たな種目に挑戦するもよし、若者の可能性は無限だ。
私は、計6回の説明会の前に挨拶を一言。今年4月に着任して半年間で感じた、高津高校の強みを3つに絞って皆さんに伝えた。
一つは、生徒たちのオンとオフの切り替えがうまくできること。「自由」な髪形や服装を見て、勉強しないのではないかと不安になられる方もいると聞くが、全くそういうことはない。むしろ、10分休憩や昼休みなどのオフタイムから、スッと授業に入る時のスイッチオンの切り替えの良さに舌を巻く。担当教員もチャイムが鳴るより前に教室に入り、チャイムと同時に授業を開始する。そんなきちんとした学びのカタチができているのは間違いない。
二つめは、100年を超える歴史と伝統を引き継ぎながら、新しいことに挑戦できる学校であるということ。生徒たちにも紹介したが、大学の理事長を務めておられる約60年前の卒業生の著書には、現在と同じような体育祭の写真が掲載されている。昔も今も変わらぬ姿に「伝統」を感じる。一方で、他校に先駆け、コロナ禍のオンライン授業の先進的取組や、最近では「X」「Instagram」「YouTube」といったSNSを活用し、積極的に情報発信している。昭和から平成、令和へと新時代に対応できる学校である。
最後は、生徒の学びの選択肢がたくさんあるということ。GLHSとSSHの強みを生かし、国際交流から科学的人材育成まで、教育活動の幅が広く、生徒が成長できる場が多い。また、学校だけでなく、大学や企業とのつながりを生かした進路学習や、同窓会の支援による創造探究事業など、生徒たちに与えるべき刺激にあふれている。
全体説明は教員が担当するが、学校生活の説明は自治会が担当。クリエイティブ・ラボで説明したあとは、キャンパスツアーの名の通り、自治会役員が校内を案内する。来場者アンケートにも、「案内してくれた生徒さんがしっかりしていた」「わかりやすく説明してくれた」と、上々の感想。高津高校を想う気持ちが人一倍ある自治会役員に感謝である。文化祭で評判の良かった、有名ベーカリー「cookhouse」とのコラボパン「あなたの花ひらく高津パン」もあっという間に売り切れたそうだ。
求める学習レベルに応じて高校を選択することが前提であろうが、何よりも充実した高校生活を送るためには選択肢は多い方が良い。何を選び、自分がどれだけ成長するか、ワクワクした高校生活を、ぜひ高津高校で送っていただきたい。
Make it Kozy!高津らしさを感じていただければ、幸いである。頑張れ、中3生!
自分とは いかなる者ぞ 鱗雲
説明会を終え、校長室にいると、以前の勤務校の教え子が、「先生、お久しぶりです!」とあいさつに来た。聞くと、「娘が医者になりたいと言っているので、高津高校を見に来ました」と言う。約25年ぶりの再会に驚きつつも、娘と夢を語れる母になったかと嬉しかった。高津高校を選んでくれれば嬉しいが、そこは親子で考えること。「どこを選んでも幸せに!」と声をかけた。
10月25日(金)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.150~LGH公開授業~
本日は、大阪府立で30校が指定されている「LGH(リーディングGIGAハイスクール)」としての公開授業。生徒1人1台端末の日常的な活用促進や効果的な活用に向けた研究などを実施し、公開授業の開催や実践事例の提供など、積極的に成果の普及を行うこととされている。すでに設置されている電子黒板とプロジェクターの活用と合わせ、より効率的、効果的な授業を実践している。LGHに加え、新採等の研修の一環としての公開授業も含めての実施。先週末から校内での公開授業週間としていたが、今日は他校からの見学者も来られて、教室の後ろには、たくさんの見学者がおられたが、高津高校の生徒は見られることに慣れているので、普段通りの集中力。
本校の課題研究「LCⅠ」では、1人1台端末を活用して、スぺレッドシートにあるデータをわかりやすいグラフや表にする操作を学ぶ。同じく1年生の「公共」では、『Qizziz』というアプリを利用して、自学課題が身についたかを全員で確認。教室全体がクイズ会場になったような雰囲気で、主体的に取り組む。盛り上がった後は、本日の学習テーマ「靖国参拝」。憲法の「政教分離」の原則に従うかどうか、その原則に当たるのかどうか、法はあってもそれをどうとらえるかが異なり、賛否両論ある。また、そういう客観的な議論とは別に、日本人としての感情を含めた賛否もある。様々な観点を踏まえて、主体的に考えることが大切。今日の学びで生徒たちは何を得たか。
1年生の「古典」では、端末を使用して小テストを実施。また、本文中の語彙を確認、知識の幅を広げるために端末を使用。生徒たちも慣れた手つきで調べる。黒板とチョークしかなかった昔とは違い、情報量も多い。より深く学べるということは、より深く考えられるということ。より主体的に、より貪欲に。Make it Kozy!高津生!
説明書 いらぬ若者 スイスイと 楽しみすぎる 潜在能力
端末学習ではないが、古文の全員音読はよく声が出ていた。手先だけでなく、体感することに大賛成である。