9月17日(火)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.125~されど、中秋~
本日は、午後に出張を控えていたので、午前に3時間の授業見学。1時間目は「音楽」。楽器「三線」を学ぶ。自慢じゃないが、楽器はさっぱり。先日、楽器を弾けるのは羨ましいと言ったが、あらためてそう思う。失礼だが、私のような外見的に弾けそうにない人ほど、華麗に弾いたときのギャップが魅力となるので、あわよくばそういうシーンを夢見たこともあるが、果たしてこれまで成功した試しがない。中学時代にいとこからギターを譲ってもらったが、すでに野球に没頭していたため、部屋の飾りに収まった。
今日は、生徒たちも三線を触るのは2回目ということで、「先生もよかったらどうぞ!」と渡された三線を、調子に乗って弾こうとしたのが間違い。ギターやウクレレよりも弦の数は3本と少ないので何とかなるだろうと、担当の先生の指導にしたがって触れども触れども音が上手く響かない。音楽教室が少々気まずい空気になり、前の席の男子生徒が「先生、一緒にやりましょ!」と声をかけてくれる。しばらく練習するが、もう一つ音が伸びない。いよいよ放り出そうかと思ったが、その男子生徒に教えられるまま試すと、何とか音が出るようになった。その後、配付された課題曲は、「ざわわ~、ざわわ~♪」の『さとうきび畑』。将来的に弾けるかも?と希望の残るチャイムだった。
続いては、「歴史総合」。世界史だが、実は、私の高校時代は選択科目の一つだったので、「世界史」は未履修。ついでに言うと、理科の「物理」「地学」も未履修で、今から思うと???な話。電子黒板には資料や写真や図が示され、視覚的にも分かりやすい。おまけに生徒を当てる『ガラガラ抽選機能』も備わっている。チャッチャッチャーン!という効果音とともに出席番号が表示される。はい、と手を上げて回答する。当たると嫌なはずが何か楽しい。
「数学演習」は、問題の正解を全員で共有した後、『別解』を考察する。正解は一つだが、解法は様々。どの視点でどの解法を得るかは自分の知の蓄積。複数の解法を知っていることで難問への対応に余裕ができる。
教員の個性も様々。授業のカタチも様々。私の高校時代の「日本史」の先生は、50分授業で細かい字でみっちり2回、年表を書きながら一人で喋っていたので、こちらも50分間必死で説明を聞きながら黒板を写していた。一貫した授業形態に生徒一同呆れつつもその豊富な知識に脱帽した。昭和の教員も個性的であった。
日々の授業をどう学ぶかは、自分次第。また、学校というところは、人付き合いを学ぶところでもある。Make it Kozy!日々、多様性を味わおう、高津生!
本日は帰宅途中に、台湾の友人(前任の姉妹校のPTAの方)から、「中秋節 快樂!」とLNEがあった。思わず空を見上げると、そこには見事な満月が。おかげで、一瞬だが、秋を感じることができた。さて、押し入れで眠っているウクレレでも引っ張り出すか・・・。
中秋を 忘れるなかれ 真夏日の 友のLINEと 月が囁く
9月13日(金)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.124~集中力~
本日は、自習室の一担当として待機。視聴覚室には、約100名の生徒が残ってテスト勉強や課題に取り組んでいる。図書館や一部の教室にも約20名の生徒が残っている。
こんな場所で集中できるのかと思うところもあるが、目の前のやるべきことに切羽詰まった感じで頑張っている。帰宅する前にちょっとだけでも課題をやっておこうか、今日は塾が休みなのでちょっくら1時間だけでも集中してやろうか、家に帰ると弟や妹がいて邪魔されるので学校でやるだけやろうか、友達がやるというのでせっかくなので私もやっていこうか、など、動機は様々だが、結果、皆、一生懸命頑張っている。私が横を通っても集中している生徒ばかり。よー頑張るなぁと頬が緩む。
見回りに行った際、一人が帰宅の準備。階段を下りつつ、会話する。「たっぷり勉強できたか?」「いえ、あまり集中できませんでした」(そうか、それで帰宅するのか)と思いつつ、「来週からテストやな」「はい、ちょっと難しいです」「勉強はついていけてるか?」「いえ、なかなか厳しいです」「でも、今も頑張ってるから、コツコツやれば、いつか一気にわかる時が来るよ」「はい・・・」と言って帰ったが、帰ってからも勉強は続ける雰囲気はあった。
自信をもつまでは難しくても、何となく理解できたというところまでは来てほしい。勉強にゴールはないが、やればやるだけ伸びるのも勉強の良いところ。Make it Kozy!焦らず頑張れ、高津生!
俺たちは やるときゃやるぞと 背が語る
9月12日(木)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.123~優しい人~
出張ばかりの今週。生徒と話す機会は少なく、ヘッドホンゴリラの暖簾を掲げる間もないが、その閉じた扉をこじ開けて、一人の生徒が訪れた。
真剣な相談に、こちらも真剣に対応したが、担任にも他の先生にも相談せずに直談判に来たという。個人的に直談判は嫌いではないが、やはり自分をよく知ってくれている近しい人から話す方が、相談しながら普段の自分を見つめ直すことができるので良いと思う。その生徒は心根が優しく、ついつい自分の中にしまっておくタイプのようだが、その分、芯はしっかりしている。本当に優しい生徒だ。
私の思うところを話すと、「話せて良かったです。ありがとうございます!」と、少しスッキリした表情になったが、それだけでは事の解決には至らない。私に相談できるのなら、担任や話しやすい先生にも相談してみるといい、高津高校の先生は私なんかよりずっと温かい、きっと相談に乗ってくれるはずと伝えると、「そうですよね、ここは良い先生ばっかりですよね。」と、嬉しいことを言ってくれた。
君は申し訳なさそうに部屋に入ってきたが、君の言葉や「ありがとう」は、私を優しくしてくれた。君のような生徒が幸せになれないほど、世の中は腐っていない。君の未来に思い切り期待する。自信を持って、前に進もう!
話を聞くだけで一歩進めるなら、ヘッドホンゴリラもまんざらではない。Make it Kozy!君たちは一人ではない。大丈夫、高津生!
ありがとう 人を優しく する言葉