12月4日(水)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.175~それぞれの放課後~
昨日でテストも終わり、生徒たちは皆それぞれの放課後を楽しんでいる。中庭からグラウンドは男女バスケットボール部、女子バレーボール部、サッカー部、陸上部、男子ハンドボール部、硬式野球部が元気に活動している。残念ながら、グラウンドの照明が、PCB検査のため、一つを残して電灯が取り外された。残りの一つとプールの照明を頼りに、何とか工夫をして取り組んでいる。
校内ピロティではダンス部が、体育館では男子バレーボール部、バドミントン部が一生懸命、生徒たちで教え合いながら頑張っている。練習を見学していると、生徒が一人、声をかけてくれた。聞くと、すでに引退した3年生だが、国公立大学に推薦で合格したので、後輩の練習を手伝いに来たという。航空コースを選択し、理工学をしっかりと学び、しっかりと専門的知見を高めたうえで、将来はパイロットをめざすと話す。目的意識、向上心共に高く、そのうえ、後輩思いでさっと行動に移すのもフットワークが軽くて良い。卒業まで時間もある。充実した時間を過ごしてほしい。
体育館の1階奥の剣道場では、剣道部が3分の2、3分の1を卓球部が使用し、真剣な目で取り組んでいる。どちらも少ない人数だが、一生懸命さが伝わってくる。向かいの格技場では、空手部が試合形式で練習している。12月24から奈良県で開催される近畿大会優勝に向けて、目の色が変わっている。大阪では3位だったが、部活動指導員の方の話では、実力は本当に僅差で、部員たちは、近畿大会でのリベンジに燃えている、とのこと。近畿大会出場も立派だが、チャンスをものにしてほしい。年末も出張ばかりで応援には行けないが、ぜひ頑張ってほしい。
校舎内では、自治会が楽しそうにクリスマスイベントの検討をしている。自称ゴリラの私も実はサンタクロースが大好きで、20年以上前から自身のメールアドレスの一部に「santaclaus」を入れており(これホント)、申し訳ないぐらい、年中クリスマス気分で過ごしている。演劇部も自分たちで制作する物語について、出来上がりを想像しながら創造している。楽しい時間だ。
吹奏楽部は全員で、アンサンブル部はパートに分かれて練習。音楽は全く素人だが、顧問の先生も部員も皆、一つの音を大切にしていることは実によくわかる。生物実験室では、生物部が実験をしていた様子。
最後は、図書室に視聴覚室で、いわゆる自習室。部活動中なので、人数も少ないが、それでも昨日テストが終わったばかりだが、3年生の真剣さは窓越しにも伝わってくる。
それぞれの放課後は、それぞれの先の目標に必ずつながる。Make it Kozy!今日できることをしっかりと。頑張れ、高津生!
日暮れても 生徒の瞳は 輝けり
12月3日(火)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.174~問うということ~
考査が終わった時の生徒たちの、解放感か開放感かその表情が良い。
今日は後期中間考査の最終日。期間中、毎朝「テストできてるか?」という私の問いに、戸惑うことなく「はい、大丈夫です!」と答える生徒のなんと多いことか。結果までは知らぬがひとまず安心する。
定期考査は、一部実力考査的な問題を含む場合もあるが、基本的に考査範囲が限られているので、勉強の計画を立てやすいし、勉強がダイレクトに結果に反映される。だから、生徒たちも自分の出来不出来を実感できるのだろう。
さて、今朝は正門の日。裏門と違って、高津生以外の通行人も多い。以前仲良くなった小学生H君は登校時間が変わったのか、最近会わないが、今日はここ最近良く見る小学生女児三人組が寄って来た。一度、目の前を小学校の方向へ通り過ぎたが、反転してこちらに来た。姉妹という感じではないが、学年は5年、4年、2年と言う。
「どした?」と聞くと、「あの人たち何?」と言って、正門手前でチラシを配っている2名を指差す。見ると、高津生に塾のチラシを配っている。よく見る朝の光景だ。「あれはうちの高校生に塾のチラシを配ってる塾の人やで」と答えると、「チョコやんな?」と言う。そういえば、さっき受け取ったうちの生徒が「これ、チョコレート入ってるわ」と話していたな。「もらっていいん?お腹空いた」と言う。「朝ご飯食べてないんか?」一人が「食べてない」と言う。家庭事情を知らぬのでうかつなことは言えないが、「そうか、でも朝ごはんは食べた方がええで。ただ、アレは高校生に配るものやからくれへんかもな。でも欲しがったらいっぺん話してみ」と言うと、3人揃って走っていった。見ていると遠慮がちに話しかけている。が、見事に撃沈。しょぼくれて帰ってきた。
「あかんかったか、給食まで頑張らなあかんな。頑張れ!」とランドセルをポンと叩いて促し、話はついたと思ったが、ふと4年生が「高校って行かなあかん?」といきなり真理に迫る質問をする。思わぬ問いに少し戸惑うが、「ほとんどの子は高校に行ってるので、行ってほしいけど、『行かなあかん』と言うよりは『この学校に行きたい!』って思っていく方が楽しいと思うで。」「高校って楽しいん?」「そやで、友達と一緒にいろんなことができるし。うちの学校は特に楽しいで!」と職業病とでも言おうか、自然とPRしている。すると、「ふぅーん」と曖昧な返事をして、急に3人で学校へ駆け出した。50歳の年の差はすぐには埋まらぬものと実感。
あの子たちが「高校に行きたい!」と思えるような姿を毎日見せられれば良いな。ぜひ、見本に!Make it Kozy!勉強も楽しく、高津生!
冬の朝 思わぬ問いに 襟正す
12月2日(月)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.173~目からうろこ~
ついに、昨日から「師走」。今年は自身の人生の中でも一二を争うほど多忙を極めているが、これだけは知ったのに、年末に向けてまだ走れというのか・・・と、愚痴を漏らしている暇もない。あー忙し、忙し。
と言いながらも、少し時間がある時は本屋に寄る。だが、最近は残念ながら気軽に「本屋さん」と呼べる本屋は消えていき、大きな「書店」が幅を利かせている。いや、幅を利かせて…というのは失礼で、国民全体の読書量が減少するなか、「書店」の域を越えて本以外の雑貨や喫茶スペースまで整えるなど、あらゆる工夫をして読書を勧めているのだから、そういう「書店」に対してはリスペクトする気持ちの方が実は強い。
多くの「書店」で最初に目にするのが、平積みの新刊コーナーだが、そこで一つのタイトルに衝撃を受けた。『誤解されても放っておく』である。放っておく・・・??と一瞬、ん?となったが、思わず(そうだ、全くその通りだ!)とうなずいた。
今まで、説明不足に言葉足らず、タイミングの悪さなどから数々の誤解を経験してきたが、そのあと少しでも自分はそんな意図ではないとして、少しでも人間関係を修復、回復しようとしてきたが、実は上手くいかなかった方が多い。考えてみると、正直相手が誤解しているのだから全て言い訳に聞こえるし、実際相手にとってはそれが真実なのだから、説明を重ねるごとに誤解が深まることの方が多い。
それでも、何とか自分は悪い人間ではないのだと、一生懸命挽回しようとするのが人間の性だと思ってきたが、これも振り返れば、誤解されていたとしてもそこまでで、新たな話題やその誤解がどこまで自分の価値を下げるかは不明だし、実際価値が下がるようであれば、誤解がどうこうではなく、そのこと自体何か足りない人間なのだと精進すれば良いだけのことである。要は、その一つの誤解が自分の人生を左右するほどのものではない、と放っておけば、いらぬ不安や心配を抱え込むこともないのだと、このタイトルを見て納得した。感謝!
ということで、今日はタイトルに救われたので、本は買わずに書店を出た。みんなは本を読もうね、Make it Kozy!カバンに1冊、高津生!
タイトルが 決まり過ぎての 師走かな