9月11日(水)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.122~優先順位~
ミーーーン、ミン、ミン、ミン、ミン、ミンミンミンミンミンミ―――――――ン!
ん?朝7時半、校長室の外から蝉の声が聞こえる。今何月?9月!季節は?秋!花は?菊!もうすぐ?お月見!一昨日の9月9日は「重陽の節句」過ごしやすくなった秋の一日。節句は季節の変わりめに、無病息災、五穀豊穣(ほうじょう)、子孫繁栄などを願い、その季節の旬のものをお供えしたり、食べたりして邪気を祓う行事で、重陽の節句には「栗ご飯」を食する習慣があるが、はてさて、秋らしい日々はいつ訪れるのだろう。
この土日、文化祭で、約3,000人の来場者があった。誠に歓迎すべきで、保護者の方々は想定内として、近隣の方々や中学生は予想もつかない。それでも、ひと目高津の文化祭を見てやろうかと思ってくださった皆様には心から感謝いたします。
そんな中、正門の受付付近で20代の教員と談笑していたら、生徒が一人遅刻してきた。私自身は「遅刻」にはうるさいし、遅刻した時の態度にも滅法うるさい方である。それゆえに、高津の若手教員が遅刻生徒に対してどのような指導をするか関心があったのだが、早速その機会が訪れた。
見ると、その生徒は、きちんと化粧を施した女子生徒。照れ笑いにて、正門を通過しようとしたが、たまたま居合わせたのがその20代の担任だ。「ちょっと待ち。どうした?」「遅刻しました」「遅刻は仕方ないけど、何、その化粧は?」「・・・」「遅刻したら、その化粧を整える前に学校に来なあかんのんちゃうか?」と説く。最もな説諭に、言われた生徒も返す言葉がない。その後は、悪びれた様子で校舎内に入っていった。
『自由と創造』の校風を盾に、何でもOKと思い込むのは勝手だが、社会で生きていく限り、当たり前に行動すべき指針がある。思わぬアクシデントが起きた際に、優先すべき行動は何か。そこを正しくできれば良し。また、そこをきちんと説くことのできる教員であってほしい。私の想いが単なる思い込みでなかったことに安心した。
明日は何が起きるかな?Make it happen!Make it Kozy!素直と熟慮、頑張れ、高津生!
夏過ぎた 蝉の声など 聞こえぬ振りよ
9月10日(火)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.121~労を惜しまぬということ~
文化祭の余韻もどこへやら、生徒たちは、素の顔で登校する。見事な切り替え。また、2学期制の本校は、9月末に期末考査がある。日頃の授業での学びの成果を試す良い機会。
学力向上が、学校の求められる肝だが、人間力の育成も学校の使命。高津高校が掲げる、生徒が身につけるべき能力は、『強靭な知性』『みずみずしい感性』『品格ある人間性』の3つだが、社会で生きて行くのに「人間性」が大切なのは、やはり、周りの人と協力しなければならないからだ。
人と話すときには相手の目を見て話す方が伝わるし、相手の話をただ聞いているよりは、相槌や頷きを伴う方が良い。人から事を頼まれた時に、嫌な顔をして仕方なく引き受けるよりも二つ返事で快く引き受ける方が感謝の度合いが違う。そんな細かな一つ一つの行動が信頼を得ることにつながる。
なぜ、こんな話をしたかというと、文化祭の時に、一人の保護者の方が、「場所がわからなくて生徒さんに尋ねた時に、ただ場所を教えてくれるだけでなく、わざわざその場所まで連れて行ってくれるんです。それが、たまたまではなくて、いつもそうなんです。そんな生徒さんを育てていただいてありがとうございます!」と、私に話してくれたからだ。その話を受けて、めちゃくちゃ嬉しかったのだが、一方で、「育てていただいて…」という実感がない。よく、子どもが悪さをしたときに「親の顔が見たい」と言われるが、ホントに親のせいか?と思うこともよくある。逆に今回のことも、たまたまその生徒の心根がよく、現地まで案内したかもしれないので、「はい、そうです。私たちが育てています!」などと、家庭菜園のプチトマトのようには軽々しくも言えないのだ。
ただ、校内に「人に優しい」空気が漂っていることは確かで、教員が生徒に話しかける様子を見ていると、決して、上から目線ではなく、どこか温和な語り口だし、逆に生徒が質問する時には、実に素直な感じであるので、見ていて「安心できる」人間関係を感じる。
赴任してわずか数か月の私が言うのもおこがましいが、それが、『自由と創造』の校風がもたらすものであることは確かである。ただ、その生徒自身が、言葉だけでなく、一緒にその場所まで案内するという「労を惜しまぬ」人間となったのは、「育てていただいて…」という感謝の心を持つ親後さんの方々の気持ちが伝わっていることの証でもある。学校にできることとご家庭でできること、それぞれが同じ気持ちで歩めれば、どちらにとっても『鬼に金棒』である。
自分がされて嬉しいことをしよう!Make it Kozy!高津生!
若人を 優しい鬼ら 見守りて
9月9日(月)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.120~勝利の女神?~
昨日は、元々は台風上陸で延期になった硬式野球部の秋季大会に応援に行くつもりだったが、開始時間が午後に変更されたため、私用のある私の都合が悪くなった。変わって、男子バスケットボール部の2回戦(vs吹田東高校)が近くの信太高校で11時過ぎからあるというので、時間の許す限りとそちらの応援に行った。
到着すると、バスケ部の3年生や保護者の方がギャラリーいっぱいになって応援している。試合は始まっていて、10-7で勝っている。嬉しいことだが、少し前に高津高校でのゲームの応援に行き、勝っていたのに後半勢いのままに逆転されたことを思い出し、(待てよ。せっかく勝っているのに、私が来たことで逆転されたらあかんがな、勝利の女神という顔ではないが、疫病神になっては申し訳ない…)と、全く根拠もないのに、一瞬弱気になってしまったが、(たかが私のような親父一人が試合を左右するものではない)と気を取り直し、扇子を振って応援した。
私の心配をよそに、第一クォーターはリードして終えたが、第二クォーターが始まり、急に雲行きが怪しくなる。相手はどんどん得点を重ねるのだが、こちらは開始5分が経っても、得点が動かない。バレーボールも勢いがつけば止まらないが、バスケットボールも同じだなと感じつつ、応援を続けたがリードを許す(28-33)。
やっぱり私がいない方が良いのでは?いや、相手ができるのなら高津もできる、と複雑な思いでいると、第三クォーターはこちらの勢いが増して逆転。追いつかれそうになるが、そのまま僅か2点のリードを保って残り2秒となった。(守りきれ!)とギャラリー全員で祈ったが、ガードをこじ開けられ同点に!
午後に用事があった私は、もう帰らねばという気持ちと、応援したいという気持ちで迷ったが、何より、これからも私が応援に来ても許されるよう、勝つ姿を見たいという気持ちが勝り、延長の5分をしっかり応援した。
延長戦は、こちらのリズムが良くなり、確実に点数を重ね、一時は6点をリードして安心しかけたが、相手も必死に食らいつき、残り7秒で1点差。さっきの同点のシーンがよぎる。耐えろ!という、皆の願いが今度は通じた。76-75、粘りの勝利。
というわけで、「私が応援したら敗ける」というジンクスは瞬く間に消えた。これから「勝利の女神、いや、勝利のゴリ神」として、遠慮なく応援に行ける。おめでとう、そして、私のためにも勝ってくれてありがとう!次は15日に強豪私学、大阪高校との対戦。残念ながら、私は学校PRの仕事で行けないが、頑張れ、高津生!
ちなみに、当初予定していた硬式野球部は、残念ながら千里高校に敗退。これはこれで、応援に行けなかったことを悔いる。部員たちよ、次に向けてポジティブに取り組もう!
他に耳にしているところでは、サッカー部の大阪総合体育大会1次予選。2回戦は佐野高校と対戦し、6-0で勝利。こちらもおめでとう!次の勝ちをめざして精進!
実は、夏休みには、水泳部の50m平泳ぎで、1年生2名が決勝に進出し、そのうちの一人が10月の近畿大会への出場が決まった。やるなぁ、1年生。おめでとう!
私の耳には届いていないが、他にも頑張っている生徒ばかり。身体が幾つあっても足りないが、嬉しい悲鳴である。Make it Kozy!今しかできないことを。身体と記憶に刻もう、頑張れ、高津生!
夢追いて 目の色変える 残暑かな