3月24日(月)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.233~一年間の締めくくり~
本日は、久しぶりの登校かつ一年間の締めくくりとなる後期終業式。入試開始から約2週間、部活動で数日登校した生徒はいるが、全員揃って登校するのは本当に久しぶりだ。体育館に8時35分に集合したが、3年生のいない体育館は、広く感じてどこか寂しい。
開始早々、自治会長が舞台に立つ。この一年間、集会での校歌の歌いようが少々物足りなかったことから、「高津高校を誇りに感じながら、校歌を歌いましょう!歌わないのはかっこ悪いのでは?」と皆に問いかけ、校歌に『朝霧』というタイトルがついていることや校歌を歌うことの大切さ、そして、伝統を引き継ぐのが私たちの仕事だと熱く語ってくれた。まさに同感、皆の心に響いてくれることを期待した。
2年生のピアノ伴奏とアンサンブル部顧問の指揮で始まった校歌『朝霧』は、以前のそわそわした雰囲気はなく、それぞれに想いを込めたきれいな声になって体育館に響いた。個人的には、卒業式で見事に歌い終えた3年生に負けず劣らず、これからの集会では、きっともっと大きな声で歌ってくれるのではないかと感じた。自治会長も勇気を出して伝えた本音がしっかりと皆に伝わってほっとしたことだろう。いいね、高津生!
私からは、卒業生から寄付された本、マイネル・プルーストの「失われた時を求めて」を紹介。日本語訳で400字詰め原稿用紙訳3万枚となる世界一長い小説としてギネス認定されている。いわゆる「プルースト効果」の名の由来となった人物。この小説の中の素晴らしい部分を抜粋した「名文選」を編訳したのが、高津高校卒業生の吉川一美(かずよし)氏。全訳版も著している。ぜひぜひ生徒たちもその名文に触れてほしい。
本だけでなく、今あるクリエイティブ・ラボは食堂と兼用の学習の場として様々な教育活動に活用している。それも、卒業生の一級建築士の方の設計。母校のために、惜しみなく協力してくれる、環境を整えてくれる卒業生の堅いあたらめて感謝。
今ある環境を当たり前と思わずに、感謝のうえ、目いっぱい活用しよう。可能性は無限。Make it Kozy!主体的に学ぼう、高津生!
胸張って 校歌を歌う 効果あり
と、終業式は終わったが、今日は盛りだくさん。大学進学を決めた3年生二人が、1・2年生に向けて、勉強の方法や受験に対する気持ちの持ちようなど、特にこの一年の過ごし方について、貴重な話を語ってくれた。
志望校を切り替えて新たな目標に向き合う姿勢、目標を見据えて学習習慣を整えながら、計画的に希望を叶える無理のない継続性と、カタチは違うが、それぞれ自分に合ったやり方で夢の一歩を手にした。天晴れ、高津生!1・2年生も、真似ではなく、自分でしっかりと考えて対策を練るということを学んだと思う。続こう、後輩たち!
3月21日(金)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.232~「花道」を歩く~
中学生や保護者の注目を浴びる入学者選抜業務を確実に遂行する緊張の期間。しばしこのブログも凍結していた。本日、ようやく無事に合格発表の日を迎えた。ただ、例年とは異なり、今回からはネットでの合格発表となり、校内での悲喜こもごもの姿は見られない。合格を喜ぶ瞬間が見られないのは少し寂しい気もするが、残念な結果に落胆する親子の姿を目にするのは本当につらいので、そういう点ではこの発表方法も受け入れるべきだと感じた。
さて、10時の発表を確認し、13時からの合格者説明会に合わせて、早くから本校に集まってくれた合格者の皆さんに「合格おめでとう!」と大きな声で祝福する。正門を通り、正面玄関から校舎に入り、中庭へ通じる扉を出る。その中庭には、吹奏楽部の生演奏「学園天国」が鳴り響いている。部活動部員たちが作ってくれた目の前の「花道」が、どうぞ!とばかりに待ち構えている。各部員たちの笑顔と拍手、「おめでとうございます!」「合格おめでとう!」「ぜひ〇〇部に~!」との元気な声が飛び交う。親子で照れ笑いしつつ、嬉しそうに花道を歩く。
花道は体育館1階まで続くが、校舎の出口ではアンサンブル部がこれまた生演奏で歓迎する。在校生に「君らの時も迎えてくれたんか?どんな気持ちやった?」と聞くと、「めっちゃ嬉しかったです」「合格したっていう実感がわきました」と当時を思い出しながら答えてくれた。きっと今日の子たちもそんな気分を味わってくれているだろう。
元気で温かい合格者への「おもてなし」は、4月からの学校生活への思いをさらに強めてくれたに違いない。ありがとう、高津生!新しい後輩を巻き込んで、さらに良い学校にしてくれるよう期待する。皆で上等、皆で活躍。Make it Kozy!がっちり、高津生!
花道の 笑顔満開 また一輪
3月13日(木)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.231~人生の2周めへ~
私事ながら、60歳の誕生日、いわゆる還暦を迎えた。無論、自身に実感などないが、周りからおめでとうと言われると、不思議とそんな気になってくる。ただ、昔とは違って、人生80年や90年と言われて定年も延びた今、2周めの人生も長くなるので、おいそれと老けてはいられない。
孔子の『論語』では60歳は「耳順」、耳に入ってくることを素直に理解できるようになるということだが、何の何の、昨今富に叫ばれるクリティカルシンキングが幼き頃から身についていて、何事も斜交いに見る癖が取れない。うん、2周目は素直に生きよう!
さて、学校は、しばらく入試業務で生徒は登校禁止。静かな空気に、やはり学校は生徒がいてこそだと実感する。10日ほどだが、この間、生徒たちがどのように過ごしているかが気になる。これまでのリズムを継続し、勉強と趣味等のバランスを上手く保ってほしい。自分のことは棚に上げるが、これは素直に聞いとくれ。Make it Kozy!充実した毎日を、高津生!
恵風に 触れて耳順の 意味を知る