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6月12日(水)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.59~論理力と想像力を養う~

 本校は、ほぼ毎日、視聴覚室や図書館、一部の教室を「自習室」として開放している。生徒たちの様子伺いも兼ねて3階の図書館へ。それほど広くもないが、学習スペースと本棚がきちんと分けられていて、とてもすっきりした図書館というのが、第一印象。街の書店を訪れた時と同様、平積みの本から物色。最近出版された本、巷のランキング上位の本が置かれている。小説、実用書を問わず、「文理学科」の文系・理系の専門書や各分野の分かりやすい本も置いてある。私も一日書店にいても飽きない性質で、学校図書館も「やすらぎの場」と捉えている。整理整頓されている様子や、本の紹介、図書委員が選ぶ一冊が置かれていたりすると、素直にワクワクするし、彼ら彼女ら、そして、それを後押しする関係の先生方の大変さも垣間見えて、何やら感慨深くなるのだ。

 とはいえ、聞くところによると、本校生もご多聞に漏れず、まったくと言っていいほど、本を読まない(読むとしても、学校図書館をあまり利用しない)ということだ。実に残念である。朝の通勤電車内では、20人いれば、そのうちの12人はスマホの画面を見ていて、残りの5~6人は寝ている。本を読んでいるのはせいぜい2~3人。それだけ本を読む人が減っている。かくいう私も以前に比べれば、格段に読書量は減っている。それでも、教師の数少ない『役得』である、学校図書館で本を借りられる利点を生かして何とか読んでいる。ただ、あまりの忙しさに、過去に〇ック・オ〇で購入した本にも手をつけられていないため、高津高校の図書館にまで行きついていないのが現実である。

 流行りの本の情報を得るため、書店にはよく行くのだが、先日、『なぜ働いていると、本が読めなくなるのか』という本を見つけた。待てよ。この本を買う人は、心理学的好奇心からか、はたまた、自分が本が読めなくなっている客観的理由を知って、読める自分になりたいのか?前者ならともかく、すでに読めない後者が実際にこの本を最後まで読めるのかどうかが気になるところである。少なくとも、私自身の理由は分析済みだし、作者には申し訳ないが、この本を読む時間があれば、溜まっている本から手をつける。

 それはそうと、図書文化部の先生から、「『図書通信』に、校長先生のオススメの本を載せたいので…」と頼まれた。さぁ、自身の渾身の一冊にしようか、それとも高津生たちの興味関心に則った一冊にしようか。現在迷い中である。しばしお待ちを、高津生!Make it Kozy!なものはあるかいな?

  積ん読を 眺めて過ごす 梅雨の午後

2024.06.12

6月11日(火)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.58~楽しや授業~

 今日は、1年生の公開授業とPTA学年集会。私は、残念ながら、校長会へ出張。私が学校を出る時間と、保護者の方が来られる時間とが重なったため、「こんにちは!」「こんにちは!」と挨拶を交わしながらすれ違う。

 ちょうど昼過ぎで、気温も上昇中の暑い時間でもあり、お母さん方の多くは日傘必須で顔をしかめながら歩いて来られるが、挨拶をすると笑顔で返してくださる。たった一言でも、あるとないとでは大きな違い。心が軽くなる。さてさて、何人の方が来られたのか。

 お子さんの授業態度が第一の関心ながら、授業者の振る舞いもさらなる関心事。見られるのもプレッシャーだが、見られてナンボの職業でもある。ここぞとばかりにイキればよい。経験の浅い教員は良く見られようと思っているかも知れないが、大切なのはとにかく格好つけずに誠実に教えること。要は、生徒にこうなってほしいと強く思いながら接すること。そういう気持ちは、当然生徒に伝わるし、保護者の方にも伝染する。一つ一つの授業を大事にしていれば、テクニックは自然についてくる。

 見られることを楽しむ。その姿勢が、まさに生徒の見本になる。教員の成長は、そのまま高津の成長、発展につながる。Make it Kozy!は、生徒だけではない。若さは最大の宝物。経験を最大の武器とする含蓄ある先輩教員と渡り合えれば幸せ。一気に輝く時を待つ。頑張れ、高津高校教員チーム!

  今昔の 今しかできない 幸せを 積んで積もらせ また明日に継ぐ

 ちなみに、今の私の幸せの一つは、たまに訪れる教え子との時間だが、何より嬉しいのは、彼らと昔話ではなく今の、そして未来の話ができること。ノスタルジックな思い出話だけでは生産性がない。大切なのは「今」である。

2024.06.12

6月10日(月)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.57~「問う」ということ~

 昨日は、山口県立徳山高校の理数科40名が高津高校を訪問。SSH指定校の交流の機会として、クリエイティブ・ラボにて、オーラル発表やポスター発表を開催した。その後、質問し合ったが、本校生も自分たちの研究を見つめ直すとともに、環境の異なる地域の1年生の研究意欲に大いに刺激を受けた。
 徳山高校は、前日にも滋賀県の膳所高校と京都大学を訪問し、そこでも様々な刺激を受けた状態で本校に来たこともあり、本校の発表後、司会が「では、質問をお願いします」と促した瞬間に数名の手が上がるという理想的な質問タイムとなった。
 普段の講演のみならず、探究や研究の発表会の質問タイムにおいて、なかなか手が上がらないこともある。心が動いていない証拠でもあるが、研究者に必要なのは、気づきや疑問が常に生まれること、そして、相手をうならせる「質問力」だ。何もなければ、一般的な質問でもよい。質問は、発表者に対する敬意を表すツールでもあるし、自分を高めるチャンスでもある。要は、発表会では、質問してナンボなのである。お互いが刺激を受けて、質問のやり取りで、自分の理解も相手の理解も深まり、新たな「問い」が生じるのが理想である。
 切磋琢磨するというが、聞いているだけでは、切磋琢磨など程遠い。そういう意味では、昨日の発表会は素晴らしかった。相手が1年生で、こちらは2年生も3年生もいたが、研究の世界で、学年などどうでもよい。共通の疑問や興味・関心を分かち合えるほど幸せなことはないのである。いわゆるオタクのオタクたる強みを出せる場であればあるほど、きっとさらに問いは深まる。時間を忘れて、遠慮なく没頭できる、そんな環境が羨ましい。ちなみに、還暦前だというのに、「〇〇オタク」と自慢できるモノがない。あー情けなや。Make it Kozy!問い続けよ、高津生!
  のめりこむ 周りが見えぬ 幸せよ

2024.06.10

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