9月18日(水)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.126~読書のすすめ~
今朝の新聞に、「読書 月ゼロ冊」6割、という大きな見出しがあった。読書離れ、活字離れが久しく叫ばれていたが、ついにここまで来たか…という感じである。
学校図書館には、教育課程上、学習に必要または有効な教科や科目に活用できる図書や、知識や教養を身につけるための本、大学受験に生きる本の他、詩や小説など、人間を知る本など、高校生が読むべき、あるいは、読んでほしいものを棚に並べている。が、実は、私たちが想像する以上に、今の生徒たちは本を読んでいない。というか、これは今の大人も同じで「読む人」と「読まない人」の二極化が激しいのだ。
「なぜ働くと本が読めなくなるのか」(三宅香帆著)では、現代日本の働き方にあまりにも余裕がなく、本を読む時間がないということ、ピンポイントで得られるネットの情報に比べて、読書からの情報には「ノイズ(偶然性)」があるので、現代人はネットに頼るという。
かくいう私自身も、忙し過ぎて、読書量は格段に減っている。ふと、部屋の本棚に読まずに眠っている本を見て、なぜこの数冊に手がつけられないのだろうと思う瞬間があり、これはアカンとそのうちの一冊を鞄に入れる。
年代や内容は異なるが、それは高津生も同じであろう。高いレベルで大学進学をめざす現実と、高津高校でしか経験できない体験学習や部活動との両立から、目の前の課題に取り組むことに時間がとられて「本を読む時間などありませんよ!」と怒られそうだが、それでもせっかくすぐ近くに無料で借りられる本が山ほどあるのだから、自習ついでにでもいいから、図書館に寄って、そこで少しでも興味あるタイトルの本を借りれば良いと思う。だが、実際は読書というものは、短い時間にむさぼるように読むものではなく、余裕のある時間にゆったりと言葉の文化を味わうものなので、急いで読もうとしていること自体がある意味仕事の延長になってしまうので、そういう意味では、本来の『読書』とはかけ離れたものになってしまう。
とはいうものの、SNSで他人事にしょーもない内容を書き込む時間があるなら、ちょっとは作家の美しい言葉や人を優しくするフレーズに触れればいいのにと心底思う今日この頃である。高津生、うちの図書館には、めっぽう1冊の値段が高くなった最新の本がたくさんある。ぜひ、1冊手にとってページをめくってみよう!さらに、自分のことは棚に上げて言う。Make it Kozy!心に余裕を持って、高津生!
すぐそこに 読まな損損 あれやこれやと