3月6日(木)校長ブログ「Mkae it Kozy!」vol.227〜学校があること〜
本日、府立島本高校の卒業式ならびに閉校記念式典に校長協会会長として出席してきた。実は一昨日の4日にも府立泉鳥取高校の閉校記念式典に出席した。たまたま府内北部と南部にある両校となったが、他にも工科高校など、少子化による府立高校の再編整備が着々と進められている。誠に複雑だが、府内における人口の地域差の影響が、志願者数の差にも現れている。さらに私学の無償化の波が静かに、そして一気に押し寄せてくる可能性もある。
と、客観的な思考はさておき、閉校式典への出席は遠慮なく主観が込み上げてくる。どちらも、最寄りの駅には店舗も少なく、カフェなど人が集う場所もあまりない。市内とは大きく違う環境だとあらためて実感する。通学時間等を考えると、遠くから通う生徒が少ないのも仕方がない。両校とも、私は初めて訪れるが、だからこそ地域に愛される学校であったに違いない。島本高校最寄り駅のショッピングセンターの2階部分に「ありがとう 島本高校 我が青春」と垂れ幕が掲げてあった。
式典は、各3クラス、2クラスの最後の卒業生の堂々とした校歌斉唱に心が動いた。旧職員の方々もたくさん来られていたが、アットホームな雰囲気に包まれた心温まる式典だった。また、同時に、地域から高校がなくなる、事の大きさを実感した。泉鳥取高校はりんくう翔南高校に、島本高校は阿武野高校に、それぞれ校旗を引き継いだ。受け継ぐ学校としても、その責任をひしひしと感じておられることだろう。
翻って、高津高校は市内の真ん中にある通学の便の良い学校であり、9クラスの大規模校である。たくさんの卒業生にも支えられ、本校の教育活動を理解し、大阪府全域から本校を選んで受験してくれる。大切なのは、規模は違っても生徒一人ひとりに寄り添い、目標を共有し、共に歩むこと。一歩先をゆきつつ、時に後ろから支える先生とともに前進する。高津高校の106年の伝統と歴史を継承し、発展させる。そして、地域に愛される学校でありたい。
昼過ぎ、鶴橋駅から学校までの道中、講習を終えた生徒たちが皆、「あ、校長先生、こんにちは!」と、実に爽やかで元気な声をかけてくれた。Make it Kozy!共に前へ前へ、高津生!
北風に 若人の声 温かく