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7月9日(水)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.307~願い事~

 すでに7月7日は過ぎたが、自治会執行部の「七夕企画」は今週末まで続いている。各学年のフロアに笹等が設置され、各自が今の切なる願い事を短冊に書く。すでに大勢の願い事が掛けられており、最初の方に書かれたものは見えぬ状況。

 ざっと見て、1年生の願い事の多さに比べると3年生は少ない。現実を直視するようになったのか、あるいは願い事よりも目の前の受験勉強に集中しているのか、はたまた夢や目標は自分の手でつかむものだと悟ったか。

 皆の願い事を見ると実に面白い。「彼女がほしい」との願いはたくさん見られるが、「彼女をください」とはこれ如何に。単なる書き間違いであることを祈る。「冬が長くなりますように」とはこの猛暑続きへの呟きか。「健康で文化的な最低限度の生活をおくれますように」と生存権を訴えるものもある(10年ほど前にそんなタイトルの漫画があったが)。なかには、一枚の短冊にたくさんの自分の願い事を書いているものもある。欲張りだなと思っていたら、最後に「みんな幸せになってほしい」とある。優しい生徒だ。皆にならって、私も「生徒みんなの願いが叶いますように」と書いた。

 このように自分の目標や願いを口にするのは悪くない。公言することで実現の可能性が高まるともいう。思うに、人に伝えてしまうと後には引けない、自分にも人にも嘘はつけないということで、実現への意欲が尽きないのだと思っている。関連してもう一つ。以前お世話になった、ある大学の先生が「テストの点数を隠しているうちは伸びない」とおっしゃっていた。これも全く同感である。

 さて、4階の1年生の各教室では職場訪問のテーマ『働くとは』についてのプレゼン資料と発表原稿の作成に励んでいる。各自が1人1台端末Chromebookを使って同時編集している様子を見ると、生徒たちは何の戸惑いもなく、キーボードをスムーズに操作している。見る見るうちに、スライドが出来上がっていく様子に、令和だなと感心する。使えるものはしっかり活用して良い発表を望む。生徒に聞くと、皆真剣に「クラス1位になります!」と話す。各発表が楽しみだ。

 技術向上に競争意識が意欲の向上を生む。Make it Kozy!切磋琢磨の相乗効果、頑張れ、高津生!

  若人の 目移りするよな 早業なり

 

2025.07.09

7月8日(火)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.306~蝉の二の足~

 朝8時20分、裏門で今年初めての蝉の声。個人的に、これぞ夏!と感じたが、それも束の間、数秒でその声が止んだ。その蝉も猛暑に耐えきれずに思わず鳴いたのだろうが、残念ながら後に続く仲間がおらず、引っ込めたと見る。実に控えめな蝉だ。
 人には性格があるが、昆虫にもあるのだろうかと素朴な疑問が湧いた。やはり同じ疑問を持つ方は他にもいらっしゃるようで、ネット検索にたくさん引っ掛かる。雑駁だが、「性格ではないが、個体差、行動の傾向の違いはある」らしい。ある方は「少なくとも◯◯にはある」と好きな〇〇について主観込みで言い切っている。しっかりと調べれば解決するのだろうが、そもそも私は信じるとか信じないではなく、楽しく、面白い方を選ぶ。
 蝉にも性格があった方が面白い。子供が狙う網から逃げる際に必ずおしっこをかけてやろうと企んでいる蝉や、捕まるのが嫌で意地でも鳴かない蝉、出不精でじっとしている蝉や、仲間で集まって喋り(鳴き)続ける蝉など、そういう目で見た方が楽しい。このブログを読んで、「いやいや実は・・・」と、科学的な視点で理論的に説明してくれる方がおられたらありがたいが、それでも楽しい主観は変わらぬ。
 ついつい余談が長くなったが、学校は朝イチから動いている。1年生は、体育館にて、昨日の職場訪問を経ての進路学習。主に就職面接に関して人権的な視点から学ぶ。多くの生徒の卒業後の目標は大学進学だが、それも言わば通過点で蓄えた力を社会でいかに生かすか、貢献できるかが各自の進路実現につながる。昨日の職場訪問で得た気付き、発見を自分の進路にしっかりと結びつけるためのもの。皆、自分事として一生懸命聞いていた。また、週末の発表が楽しみになった。
 こういう機会を生かしてとことん考えよう!Make it Kozy!昨日より今日、今日より明日、高津生!
  我が思い 蝉より先に 喧々諤々

2025.07.08

7月7日(月)校長うログ「Make it Kozy!」vol.305〜七夕の朝〜

 朝の裏門。「おはよう!」と声をかける前に、「あっつ~」「もうホンマ暑い」と、多くの生徒の口からこの一言が休む間もなく漏れ聞こえてくる。日々続く猛暑。「暑い暑い言うても、もうしょーがないがな。」と昭和のダジャレは当然口には出さず。

 そんな今週は、本校のキャリア教育の一環である「体験型進路学習」の1年生版『職場訪問』が始まる。それゆえいつもの朝の登校風景とは違い、頭髪、服装とも企業の方に失礼がないよう良識に基づいた出で立ちである。夏になり、服装の彩りも華やかになっていたが、七夕の本日は逆に質素である。多くは制服と思われる服装でネクタイをしている生徒も少なくない。そうでなくとも襟つきのポロシャツで夏のエコスタイルとして見映えがする。日頃は少々リラックス重視の者も今日は相手の方基準で対応する。

 担任団、進路担当の熱い指導が行き渡っていると感じる。もちろん、服装よりも大切なのは、この取組の意義。「働くとは何か」との問いに、高校1年生現在でその答えを見つける。大人でも難しいこの問いに、もとより正解などあるはずもないが、企業の方に様々な質問を投げ、対話し、グループ内のディスカッションを通じて、それなりの答え合わせはできる。プレゼンを通して理解を深め、他のグループから刺激を受ける。たった5日間の取組だが、生徒は大きく大人に近づく。私は11日に開催される、各クラスで選ばれた精鋭たちのプレゼンを楽しみにしているばかり。

 無論、私にとって「働く」とは社会貢献と人材育成に他ならぬ。教師は楽しくて楽しくて仕方がなく、毎日充実した日々の積み重ね、今も変わらず教え子たちと過ごす時間は最高だが、これまで多く見積もって「自分のやりたい仕事」は約4割といったところ。ほとんどは「やらねばならぬ仕事」。割に合わない仕事や人がやらない仕事をいかに楽しくポジティブにやるかが人生の分かれめ。と、たいそうに言ってはいるが、振り返るのはこんな時だけ。

 高津生よ、人生好きに生きるのも良き。人に頼られるのも良き。すべて自分の人生だが、自分だけの人生ではない。だからこそ、素晴らしきかな人生、となる。

 高津1年生、この体験学習は大人の階段である。決してエスカレーターやエレベーターではない。大切なのは、一歩ずつ踏みしめながら上がること。Make it Kozy!人と動こう、高津生!

  七夕や 大人の階段 一歩ずつ    

2025.07.07

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