10月4日(金)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.138~だいこんみずまし~
本日も3つの授業を見学。2年「言語探究」から「総合英語Ⅱ」、そして、1年「現代国語」。「言語探究」は『大鏡』を学習。『大鏡』と言えば、「だいこんみずまし」。ご存じ、有名な語呂合わせで、「鏡物」といわれる歴史物語4作品「四鏡」である(成立順に)『大鏡』『今鏡』『水鏡』『増鏡』の頭文字をとったもの。「鏡物」とは、歴史を映す鏡の意で、別名『世継物語』などと呼ばれる。『大鏡』は時を追って話が続く編年体ではなく、事柄、人をテーマとして語られるいわゆる紀伝体で書かれている。物語の軸となる「本紀」に加え、脇役にあたる事柄、人をあがいた「列伝」に分かれているが、『大鏡』の「本紀」のお題は天皇であり、「列伝」のお題は一時栄華を極めた藤原氏。本日は、花山院の出家を読み、古典頻出の敬語を中心に学ぶ。誰から誰への敬意を表していますか?とは、耳にタコができるほどの問い。作者が誰か、喋っているのは誰か、この講堂は誰の行動かなど、常に意識しなければならない。
担当が経験3年めの教員なので、見学前はICTを目一杯活用するかと思いきや、授業開始前に本文を黒板に写している。えらい古典的なやり方だなと思ったが、後で聞くと、パソコンやプロジェクターを使ったこともあるのですが、何か合わなくて・・・流れを意識してできるので、こっちの方が良いと思いました、とのこと。生徒も集中できていたし、もとより、最新技術を使えばいいというものでもない。自分に合った形、生徒が伸びる形を模索すればよい。が、そういう私が今教えるならば、最大限ICTを使いつつ、最新技術を駆使して、こんなんできるあんなんできると、きっと自分の知識を目一杯「みずまし」してしまうだろうと、変な妄想に励む昭和ゴリラであった。
「総合英語」は、個性派NET(Native English Teacher)が『JAWS』をテーマに英会話を促す。サメをはじめ、シャチ、ウミガメなどのうち、どの動物を守りますか?が質問。NETの例は、「食べたらおいしいのでウミガメを守る」とのこと。ジョークにしては怪しい笑い。担当教員からの突っ込みがあり、笑いが起きる。その後は、『JAWS』のテーマソングをどう感じるかなどをペアで話し合う。担当教員は、映画を見たその日はお風呂に入るのが怖かったと話す。私も当時小学生だったが、確かに映画館で見た記憶がある。海が怖いものだという記憶が刻まれたことも確かだ。
その怖いJAWSのテーマの後は、ベイビーシャーク!トゥルルットゥル♪ベイビーシャーク!トゥルルットゥル♬・・・と、シャークファミリーの可愛い曲が流れる。同じサメでも、描きようによってこれだけ変わるのかという感じ。
最後は、「現代国語」。「無駄」と「進化」という評論だが、担当教員はこれを学ぶ目的として記述式問題対策に置いた。実によくある問題だが、「本文〇行目の『〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇』とは、どういうことか。」という問題をどのような思考を通じて、どう表現して問題をクリアするかを段階を踏んで、確実に正解にたどり着く方法を共有する。問題の方分け、枠付けから答え方など、一つ一つ横道にそれないようにステップを踏む。実にわかりやすいメソッド。得意な生徒も得意でない生徒も、満点まではさておき、ある程度のところまで正解に近づける。3人一組、まさに「三人寄れば文殊の知恵」。終わった後は、頭をフル回転させたはずだが、いや、だからこその爽快感か?いい表情をしていた。
教科・科目を問わず、高津高校には生きた学びが確かにある。ぜひぜひ、この爽快感を味わっていただきたい。なぁ、高津生!Make it Kozy!学ぶ楽しさ、高津高校!
自らの 頭の地図を 意識する
本日も、自習室は盛況。誰のためでもない、自分の幸せのために。頑張ろう、高津生!
10月3日(木)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.137~人生の先輩より~
昨日の放課後は、月一回の同窓会主催の「クリエイティブラボ・セミナー」。21期生の金沢工業大学名誉教授の長尾隆司様が、ご自身のこと、進化論やコオロギの研究についてのみならず、得意なことや経験そのものをどう活かして来られたかなど、世代の違う60名の高津生たちに熱く語っていただいた。勉強や研究のことだけでなく、昭和に生きたことも踏まえての人生観がかいま見えた。私は前座で失礼したが、自分の人生に自信を持って生きて来られた男の熱い想いを肌で感じた。長尾様、ありがとうございました。
一夜明けた本日は、1年生の「プレ進路講演会」。一番身近な大人である教員が、どのように進路決定したのか、大学でどんな学問に触れてきたのか、14名の先生がその実体験を語る時間。ぐるっと周って見学すると、さすが先生は話すのが好きなようで、楽しそうに、また、生徒に向けたメッセージとしてあれもこれもと盛りだくさんだ。年齢も違えば、教科も違う、興味関心もそれぞれなので、聞いていて面白い。進路決定や専門分野の話だけでなく、そこに『人』が見える。今の姿やイメージそのままの先生もいれば、高校時代の様子とは少しギャップのある先生もいる。そのあたりを生徒たちも自分事として受け止め、成長していってくれれば言うことはない。
昨日今日の話を聴き、総じて思ったことは、何か「好きなこと」を一生懸命頑張るということが人生を切り開いていくエネルギーになるということ。世の中溢れるほどの多様なモノやコトがあり、そのどれかを選ぶ理由として「好き」であることが全てかもしれない。何か嬉しい気持ちになった。Make it Kozy!今、何を見るとワクワクする?明日の楽しみは何だ?頑張れ、高津生!
気が付けば 三度の飯より 好きなコト
10月2日(水)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.136~楽しく学ぶ~
本日の授業見学は2コマ。3年生の「言語探究Ⅱ」と1年生の「総合英語」。
3年生「言語探究Ⅱ」は期末考査の模範回答の確認後、言葉の意味をきちんと正確に把握するためのプリント。机の上には共通テストの過去問が置かれてあり、すでに受験モードに突入していることがわかる。プリントの学習内容は、「頗る」や「生憎」「徐に」「夙に」「徒に」「強ち」「仮初」など、問題はひらがなだが、漢字も難しいし、正確な意味となると選択肢問題だと余計に迷う。
今回プリントにはなかったものとして、「強か」「只管」「漫ろ」「頓に」など、副詞に多い。さて、皆さんは読みも意味もご存知か、一度試してくだされ。
「総合英語」はネイティブのエキスパート教員が担当。軽快な英語でテンション高くスタート。本日は、一人が◯か△かを質問して、その回答と理由を答えるベアワーク。欠席者の席に座ったため、隣の生徒と私もペアワーク。「住むなら山か海岸線か?」(もちろん英語で)との問いに、「山。津波が怖いから」と答える。「24時間誰か(芸能人など誰でも)と会えるなら誰と会う?」の質問には「大谷翔平。会って大谷選手の投げるボールをヒットして、逆に私が投げて大谷選手を三振にとる!」と半分真面目に答える。相手生徒のリアクションも良く、実に楽しい時間だ。
続いては、全員起立して、先ほどの質問に個人で答えた後、教員が「Front to back?, or side to side?」と質問し、生徒が選んだ列の生徒が座るというルール。縦列が座るか横列が座るかはその生徒次第。そこで、「24時間~」の質問に私が手を挙げたが、同じ縦列の最後尾の生徒も手を挙げた。「どうぞ、どうぞ」とダチョウ倶楽部ごとく譲り合い、生徒が申し訳なさそうに答え、その答えた申し訳なさから、私に答えるチャンスを与えようと「Side to side」を選択。実にセンスある憎らしい奴(笑)。私は、その後、すぐ後ろの生徒が答えたおかげで座ることができた。
ラストゲームは、「英語しりとり」。ワードのアルファベット数がそのまま得点になる。おまけにMagicalなワードは×2点、historicalなワードは×3点となる。開始後、いきなり「Harry Potter and the Philosopher’s Stone」が飛び出し、Majical加点で68点。その後は、なかなかこのワードを上回るワードが出ずに最終周回を迎えた。英単語の引き出しのない中、前の班が苦し紛れに「Red」と答えたので、すかさず私は「Disney Electrical Parade」と回答したので、それまでの得点と合わせて大逆転となった。生徒たちから拍手をもらって、実にいい気分を味わった。が、終了後、正確には「Tokyo Disneyland Electorical Parade」であったことが判明。頭の文字が「d」でなかったことから、実は反則負けだったと明日白状しよう。良い時間をありがとう、1年生!Make it Kozy!英語は喋ってナンボ、黙っていては身につかぬ。明日も楽しく学ぼう、高津生!
かりそめの 泡となりしも いとをかし