8月28日(水)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.111~表現するということ~
今朝の裏門で、エキスパート教員とともに挨拶をしていたら、「今日は1時間めに1年生のスピーキングテストがあります」と教えてくれた。早速、クリエイティブ・ラボ(食堂兼学びの場)へ向かった。生徒たちは、順にネイティブ教員と対面で限られた時間で英語でスピーキングをする。スピーキングの内容は、3枚のイラストから一つを選んで、その絵について説明や自分の思うところを話すというもの。それぞれ選ぶイラストも違えば、話し方も違う。すぐ後ろに友人たちもいるので、控えめに話す生徒もいれば、自信を持って話す生徒もいる。難しいながらも、教員に一生懸命伝えようとする気持ちは十分に伝わる。頑張れ、1年生!
表現という点では、文化祭の制作も同じ。看板を製作しているグループも自分たちのイメージに近づくよう話し合って工夫している。フォトスポットを制作するグループは、すでに下書きができていた。各教室を回ると、少々雑談気味のクラスもあるが、全員が一心不乱に机に向かって作業をしているクラスもいた。また違う時間に行けば、逆になっていることもあるだろう。人に何かを伝えるとか、自分の言いたいことを表現するとか、いくら良いアイデアや発想、意見や主張であっても、そうそう上手くは行かない。いや、実は私の言いたいことはこういうことなんだけど・・・と、恥ずかしながら、後から補足や言い訳をするのが常である。それでも、今はパワポや動画など、表現のツールはたくさんある。そういうツールも上手く使いこなせるようになりたい。
と思っているのは、昭和男の胸の内。現代の生徒たちは、教えられなくてもあっという間にプレゼン資料や動画を作ってくるので。実際学ぶところも多い。Make it Kozy!共に生きよう、高津生!
そう来たか 思わぬ発想 新時代
8月27日(火)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.110~表か裏か~
4月から正門で英語や中国語で挨拶したりしていたが、ふと、以前一年生の生徒二人から、「私たち裏門から登校するので、外国語で挨拶したことないんです」と言われたことを思い出した。
ご存じのように、高津高校には、西側の正門と東側の裏門とがあり、正門には『大阪府立高津高等学校』と学校名の看板もあるし、おまけに英語での学校名もある。そんな正門を見つめていると、何やら伝統の趣を肌で感じて胸が熱くなってくる。
前任校でも同じように二つの門があったため、日々、正門と裏門交互に生徒たちを迎えていたが、こちらにきてから正門で挨拶をするうちに、何か刺激を与えてやろうとの遊び心のがムクムクと湧いたため、臨機応変さと即興力を求めて外国語で挨拶をすることにした。すると、それはそれなりに生徒たちも楽しんで挨拶をしてくれたが、実は裏門にも同じ数、いやそれ以上の数の生徒たちが登校してくるのだから、やはり、裏門の生徒たちにも平等に挨拶せなあかんと思い直して、昨日から交互に挨拶すると決めた。
すると、案の定、昨日は来る生徒来る生徒が(あれっ?こんなところに校長先生立ってる…)と、一瞬戸惑った不思議な表情をする。が、こちらが「おはよう!」と言うと、嬉しいことにほとんどの生徒が素晴らしい笑顔で「おはようございます!」と言ってくれる。割合で言うと、正門の3割増し。やはり見慣れた顔と初めて見る顔の違いで、要はこんな顔でも新鮮さが3割増しの挨拶を呼ぶと見た。
裏門には、JR鶴橋駅や玉造駅からの通う生徒と自転車で通う生徒で、生徒が「入学前に想像していたより結構つらい」真田山の軽い上り坂を上ってやってくる。まだまだ片手に携帯扇風機を持参する生徒たちに、「暑いけど頑張れ!」と声をかける。
今日は、正門でいつもの顔で声を交わす。ミニ看板には「挨拶は自分から 言いたいことは相手から」と書いた。皆、元気そうで何よりだ。文化祭の準備と勉強の両立で、身体は疲れるが気持ちは楽しいという期間。十分に疲れを楽しめ!Mke it Kozy!夏を味方に、前へ前へ、高津生!
坂道を 肩に夢乗せ 駆け上がる
8月26日(月)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.109~『素朴な疑問』から~
現在、生徒たちは来週末の文化祭に向けて、あくせく準備中!少し早めに授業を終えて、クラスに部活動、有志単位であっちへ行ったり、こっちへ来たり。中庭では、書道部が本格的に着替えてパフォーマンスの練習。楽しみは本番に、ということで写真も何もないが、廊下の窓越しからも熱気が伝わって来た。
そうなると、己はどこにいるのだ?と言われそうだが、暑さに負けず頑張っている生徒たちを尻目に校長室に入る。もちろん一緒に暑さを感じることは厭わないが、先週からの『ヘッドホンゴリラの部屋』にお客さんが来る予定なのだ。
しばらくして、暖簾がめくられ、「先週予約した1年◯組の者ですが、入ってよろしいでしょうか?」と顔が覗く。続いて同クラスの生徒も一人入ってくる。「さて、なんぞ話が?」と問うと、「SDGsにつながる話として、公立高校と私立高校の違いを昔と今の違いも含めて教えてください」と言う。「いや、その質問に答えるのは簡単だが、その真意、目的は何ぞや?」と聞くと、少し答えに詰まる。「いや、知りたい、調べるということは、その先に、こうしたいああしたいとか、ここを改善したいとかいう目的があるのではないか?」と聞くが、様子をみるに、まだそこまでには考えが至っておらず、まさに『素朴な疑問』のようだ。
よし、それはそれで、少し話していこうと、基本的に、公立高校は府や県がすべての公立高校を平等に運営していくもので、私立はそれぞれの学校が会社、企業のようなものだというところから始める。また、少子化のため、私立は男子校や女子校だったところが共学になったり、今は、私学無償化により、私学が増えていることなど、一般的なことを述べたが、その一つ一つが目の前の生徒たちには新鮮だったようで、真剣に、またとても興味深い表情で聞いてくれた。話は高校だけでなく、大学における違いにも至り、果ては自分たちの進路選択にも及んだ。一人は国公立大学をめざし、もう一人はすでにある私学に決めているという。決定している方が勉強はしやすいが、迷うのも学生の特権。まずは、しっかりと学力を蓄えて、どこをめざすにしても対応できるようにしておけばよい。
一方、話す側の身としては、興味津々で話を聞いてくれるというのは誠に心地よい。『素朴な疑問』であるがゆえに、一つ一つの反応が新鮮で、聞けば頷く、頷けば話す。これが相乗効果というやつだ。おまけに、一人が「うちのお母さんがいつも校長先生の日記を読んでます」と嬉しいことを言ってくれる。好きなことを徒然なるままに書いているが、読者あってのブログである。実際、昭和男のつまらぬ親父ギャグの混じった呟きをどれぐらいの方が読んでくださっているのか定かでないが、定かでないがゆえに続けていられるのかもしれない。いつもありがとうございます。
と、結局、45分ほど熱心に話を聞いてくれた。…って、話を聞くのは私のはずではなかったかい?やはり、常に話を引き出す『〇子の部屋』は偉大だと、あらためて感じた。
今日の二人は、話しているうちに、さらに意欲が沸いたようだ。『素朴な疑問』から、深い学びを!Make it Kozy!知的好奇心は無限、深めよ高津生!
ちょい話す 目から鱗が たまに落つ