7月19日(金)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.85~発信力!!!~
今年4月に高津高校に赴任して驚いたことに、オンライン授業を当たり前に実施していること、また、学校HPの内容の充実度、それに加えて、YouTube等による動画での発信力の高さがある。特に発信力という面では、今年度から、さらにX(もとTwitter)、Instagramを追加して、パワーアップしている。
私も、着任後、微力ながら、日々「校長ブログ」により、生徒へのエールを基本としつつ、保護者の方や教職員に知っていただきたい内容を綴っているが、動画の持つインパクトとリアルな情報に勝るものはない。
試しに、現在、一気にアップされた、Instagramの「部活動紹介」「進路指導紹介」を一度ご覧いただきたい。高津高校それぞれの部活動の雰囲気や高津生の楽しく真剣に活動に励む様子が見事に表現されているし、進路指導主事が、本校の進路指導をわかりやすく説明している。すでに57件の投稿があることも素晴らしい。⇒高津高校公式「Instagram」はコチラ
ちなみに、私も学校説明の前座として、中学生向けに「校長メッセージ」をアップしているので、下手物好きの方は一度5分間我慢してご覧いただければありがたい。⇒「校長メッセージ」はコチラ
無論、発信することは重要だが、発信の内容によってはマイナスになる可能性もある。しかしながら、完璧な学校などはっきり言ってない。それぞれにそれぞれの課題を抱えながら、前に進むのが学校である。高津高校としては、強みも弱みもひっくるめて、最終的に高津高校を選択してくれた生徒に全力でサポートするのみである。
たかが3年 されど3年 君たちは どこで過ごすか いかに過ごすか
さぁ、いよいよ7月30日・31日には、大阪難波のエディオンアリーナにて「大阪府公立高校進学フェア」が開催されます。府内の公立高校を知るには絶好の機会です。ぜひお越しください。
※高津高校は、31日に参加します。詳しくは、大阪府のHPをご覧ください。
7月18日(木)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.84~学習状況リサーチ1年生編~
学習状況リサーチから見る高津生の傾向の最後は、1年生。入学したばかりで大学入試のことを考えるというのは少々心苦しいが、結果として、難関大学合格者たちの多くが、「早めに対策する方が良い」と口をそろえて言うのだからご容赦いただきたい。大人の世界でも、仕事を先送りにする人は信頼されないので、「人生の習慣づけ」という意味でも、先を見据えることは大切だ。
さて、現1年生の結果で、何とも素晴らしく、嬉しいのが、入学したばかりの「高校生活についての現在の気持ち」を問う質問に対する回答。回答は、「授業の進度についていけるか不安」「部活動と学習の両立ができるか不安」「学習や成果のリズムがうまく保てるか不安」「勉強の仕方がわからず不安」「進路の考え方がわからず不安」「特に不安はなく高校生活が楽しみ」「その他」の7種類だが、「授業の進度」「生活のリズム」は他校同様、少々不安に思っている生徒が多いが、「勉強の仕方」についてはあまり不安を感じておらず、「特に不安なし」との回答も他校と比較して最も多い。現1年生は、実は府下190の中学校から入学しており、何と100名以上が各中学校からたった1名で入学している状況であり、人間関係の構築に不安を抱える生徒も少なくないと思うのだが、それでも、不安のない生徒がそういう空気を作ってくれれば、学年全体としても明るく前向きになりやすい。
一方で、部活動入部者が例年よりも少ないのは気になる。85%以上はあるのだが、まだ入部していない生徒は、可能な範囲で、高校でしかできない部活動に励んでほしい。目標の大きさに関わらず、日々の取組の積み重ねは、きっと人間的な成長につながる。もちろん外部での活動に取り組んでいる生徒もいるだろうが。
学校外での学習ツールは、予備校・塾は世間並みだが、他校生に比べると、参考書や問題集を多用しているようだ。どちらかというと、アナログタイプかもしれないが、実は、これは時代と逆行しているようで、勉強の本質を分かっているかもしれない。「書いて覚える」「声に出して覚える」「リズムで覚える」「語呂合わせで覚える」など、昭和と言われようが、一つの暗記、学習方法としては捨てたものではない。それこそ覚え方は自分で工夫するのが一番。
昨日述べた2年生と同様、現代文の「接続語を意識」、古典の「主語を類推」、数学の「予習」「図やグラフの活用」などは、同じ傾向にある。
以上が、現1年生の学習状況だが、最も改善すべきは、何よりも平日の学習時間である。毎日5時間以上勉強している生徒が約7%と、GLHSでも上位の部類に入る一方で、30分以下という生徒が約23%と、これはいただけない。毎日10分すれば、当たり前だが1年間で3650分、60時間50分の差が生まれる。成績が安定している生徒も、今一度、初心を忘れず、日々の積み重ねを大事にしたい。厳しい現実であるが、高校生はモチベーション一つで、爆発的な力を発揮する。生徒のハートに火がつくことを期待したい!Make it Kozy!やるべきことを早めにやる。頑張れ、高津生!
最後には コツコツがコツと 思い知る
7月17日(水)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.83~学習状況リサーチ2年生編~
本日も、昨日の3年生に続き、学習状況リサーチ結果から見る2年生の傾向を。
最初に目だったのが、「職業や大学で学びたい分野の研究」についての質問で、「自分で調べ、先生や周囲の人に相談した」が25.6%、「自分で本やインターネットなどで調べた」が42.0%と、まずは「自分で調べる」と回答した割合が67.6%もある。実は、これは、GLHS10校の中で2位の59.5%を大きく上回るダントツの1位であり、10校の平均が54.6%であることを考えると、まずは自分で進路の選択肢を主体的に知ろうとする意志、そして切り開こうとする開拓性に長けている証であり、主体的な進路実現の前提となり得る条件として歓迎する。
これは実は、進路決定についての保護者の受け止め方とも関連性があり、「保護者から任されている」「保護者とほとんど話し合ったことがない」の割合が高く、いい意味で放任主義、生徒の自覚に任されている点がる。これは、高津高校の校風である『自由と創造』に立ち帰れば、ある意味納得すべき結果であるといえる。
教科別の学習傾向を見ると、国語・数学・英語それぞれの「学習上の悩み」という項目で、「計画を実行できない、または長続きしない」が、国語25.9%、数学27.3%、英語31.5%と、少し思ったように学習できていない生徒がいるようだ。2年生は迷う時期ではあるが、そのままにはしておかず、今一度、担任や教科担当の先生に相談し、現時点で学習の方向性を確認した方が良い。改善するなら速い方が良い。
少し気になるのが、国語の「論理的文章」について、「論の展開に注意」したり、「接続後や具体・抽象に注意」したりする割合が低いこと。文章全体の主旨を捉えるには、展開に注意することは大事だし、接続後は単なる単語ではなく、論理的な流れを把握するための重要ポイントである。「具体・抽象」の考え方にいたっては、本筋と事例という筆者の主張を理解するのに必須である。この点は確かにテクニックとして意識して身につけるべきものではあるが、やはり読書量と比例する。普段から分掌に接し、ものの考え方、自分の脳の動きをコントロールする習慣を持ちたい。英文も現代文も読み慣れておくことが大切であり、一定の数をこなさなければ、いくら先生の説明で理解した気になっても、自力で解くというレベルには至らない。まだ、2年生であることを踏まえ、新聞や本を『読む』習慣をつけたい。
また、古文においては、常に「誰の誰に対するセリフか」「誰の誰に対する行動か」を考えることが大事であるが、実際の古文では『主語』が省略されていることが多い。だから、古文の問題を解くには、その省略された『主語』を類推することが重要になるのだが、2年生は「主語の省略を述語から類推する」の回答率が低い。これでは、せっかくの丁寧な勉強も肝心の『主語』がわからぬことで理解が留まる可能性がある。ぜひぜひ『主語』の類推を意識して文章を読み進めてもらいたい。
数学については、3年生と同じく「予習をする」割合が少ないのもあるが、気になるのは、「わかりやすく伝えるために図や表を使う」や「問題を解くとき図やグラフをかいて考える」の回答率が低い。頭でわかっていると高を括って視覚的な確認を怠ると、誤った思い込みに流されてしまうこともある。試験の後で、誤った問題をわかるまで理解する「しぶとさ」「粘り強さ」が高津生の強みであるのだから、その前倒しで、いざ問題を解く際の「丁寧さ」「確実性」を意識すればかなり正解率も高まるのではないか。
最後に、英語だが、これも予習の少なさが目立つ。他校においても、英語の予習はそれほど重きが置かれていないのが実情。ただ、現状として、英検やTOEFL、TOEICなど、一定以上の会話力、表現力を身につけている生徒も多く、この数字だけを見て語るのも正確ではない。高校入試においても、英検取得が「英語」の学力検査の点数に直接結びつく。素人の私から言えば、会話力>筆記力だと思うが、コミュニケーション力も含めた人間力がそのまま筆記試験には現れないところが皮肉ではある。
ごちゃごちゃと能書きを垂れたが、生徒には、何よりしっかりと己を見つめ、得意・不得意、長所・短所を理解して、伸びない科目については、何か変化を試すことだ。すぐには結果は出ないが、何か気づくことがあるはずだ。過去の自分を見直すのも良し。人に聞くのも良し。若さは底のない資源。その限りない資源を、日々目いっぱい使うように。Make it Kozy!頑張れ、高津生!
後悔は 先に立たずと 前倒し
さて、今日は長くなるが、もう1件。
本日、高津高校硬式野球部が初戦(2回戦)をコールド勝ちで突破した。応援には行けなかったが、部員たちはさぞ嬉しかっただろう。勢いに乗って、次戦も勝ち進んでほしい。
と、この話題も嬉しいが、今日は、もう一つネットで嬉しいニュースを拝見した。奈良県の高校野球大会で、女子記録員(マネージャー)がノッカーとして出場したという。野球に限らず、マネージャーというのは、チームのために一生懸命頑張っているのだが、普段はなかなか日の目を浴びないポジション。最後の大会で、部員たちからのお礼に涙するシーンは目にするが、そのマネージャーがノッカーとして、選手たちにノックをして、試合には負けたが、ノーエラーだったというのだ。
私も高校野球の監督を20年ほどしたが、その中で女子部員が1名いた。中学校ではバレーボール経験者で、ルール上公式戦に出られないにも関わらず、毎日休まず練習に来ていた。練習の成果として、練習試合でクリーンヒットを打った際はハイタッチして喜んだものだ。ただ、ルールの壁を越えられず、結果として、1年生の終わりにバレーボール部に転部したが、本日のニュースを見て、その生徒を思い出した。女子のボールボーイ(ノックの補助員)さえも禁止されていた時代を考えると、歓迎すべき令和だなと嬉しくなった。この女子マネージャーも試合に出られないにも関わらず、自分のやりたいことを貫き通して、忘れられない経験になったと思う。時代は変わる。想いは強く、自分らしく!天晴れ、高校生!
3年間 今しかできない 時を生く







