8月26日(月)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.109~『素朴な疑問』から~
現在、生徒たちは来週末の文化祭に向けて、あくせく準備中!少し早めに授業を終えて、クラスに部活動、有志単位であっちへ行ったり、こっちへ来たり。中庭では、書道部が本格的に着替えてパフォーマンスの練習。楽しみは本番に、ということで写真も何もないが、廊下の窓越しからも熱気が伝わって来た。
そうなると、己はどこにいるのだ?と言われそうだが、暑さに負けず頑張っている生徒たちを尻目に校長室に入る。もちろん一緒に暑さを感じることは厭わないが、先週からの『ヘッドホンゴリラの部屋』にお客さんが来る予定なのだ。
しばらくして、暖簾がめくられ、「先週予約した1年◯組の者ですが、入ってよろしいでしょうか?」と顔が覗く。続いて同クラスの生徒も一人入ってくる。「さて、なんぞ話が?」と問うと、「SDGsにつながる話として、公立高校と私立高校の違いを昔と今の違いも含めて教えてください」と言う。「いや、その質問に答えるのは簡単だが、その真意、目的は何ぞや?」と聞くと、少し答えに詰まる。「いや、知りたい、調べるということは、その先に、こうしたいああしたいとか、ここを改善したいとかいう目的があるのではないか?」と聞くが、様子をみるに、まだそこまでには考えが至っておらず、まさに『素朴な疑問』のようだ。
よし、それはそれで、少し話していこうと、基本的に、公立高校は府や県がすべての公立高校を平等に運営していくもので、私立はそれぞれの学校が会社、企業のようなものだというところから始める。また、少子化のため、私立は男子校や女子校だったところが共学になったり、今は、私学無償化により、私学が増えていることなど、一般的なことを述べたが、その一つ一つが目の前の生徒たちには新鮮だったようで、真剣に、またとても興味深い表情で聞いてくれた。話は高校だけでなく、大学における違いにも至り、果ては自分たちの進路選択にも及んだ。一人は国公立大学をめざし、もう一人はすでにある私学に決めているという。決定している方が勉強はしやすいが、迷うのも学生の特権。まずは、しっかりと学力を蓄えて、どこをめざすにしても対応できるようにしておけばよい。
一方、話す側の身としては、興味津々で話を聞いてくれるというのは誠に心地よい。『素朴な疑問』であるがゆえに、一つ一つの反応が新鮮で、聞けば頷く、頷けば話す。これが相乗効果というやつだ。おまけに、一人が「うちのお母さんがいつも校長先生の日記を読んでます」と嬉しいことを言ってくれる。好きなことを徒然なるままに書いているが、読者あってのブログである。実際、昭和男のつまらぬ親父ギャグの混じった呟きをどれぐらいの方が読んでくださっているのか定かでないが、定かでないがゆえに続けていられるのかもしれない。いつもありがとうございます。
と、結局、45分ほど熱心に話を聞いてくれた。…って、話を聞くのは私のはずではなかったかい?やはり、常に話を引き出す『〇子の部屋』は偉大だと、あらためて感じた。
今日の二人は、話しているうちに、さらに意欲が沸いたようだ。『素朴な疑問』から、深い学びを!Make it Kozy!知的好奇心は無限、深めよ高津生!
ちょい話す 目から鱗が たまに落つ