9月25日(水)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.130~世知辛い世の中だが・・~
本日、出勤するため、天王寺駅6時20分発のJR環状線に乗車。鶴橋に向かう途中、桃谷駅で停車したっきり、扉が閉まらない。あれっ?と思っていたら、「今宮駅で、線路に人が転落したため、停止信号が発報されました。現在、環状線全車両が停止しております」との車内放送。「転落」という言葉に、嫌な状況を想像してしまったが、車内はすぐにでも動きそうな雰囲気だったので、しばらく待っていた。10分ほど経ち、これは普通の状況ではなく、動くのには時間がかかりそうだと判断し、駅を降りた。これが天王寺であればOsakaMetroを利用できたが、桃谷ではそうも行かない。仕方なく歩き出したが、タクシー乗り場には人が並びかけている。それを見て、最近乗ったタクシーのことを思い出した。
・・・その日は、予想以上に会議が長引いたため、約束の時間に間に合いそうにないということで、慌てて手を挙げて目の前に止まったタクシーに乗り込んだ。すると、運転手は、明らかに新米オーラを纏った若手の女性ドライバーだった。失礼ながら、道とか大丈夫かなと思っていたら、ドライバーの方から「すみません、新人なので、ナビを使わせていただきます」と言う。急いでいる私としては、いやいや速く目的地に着きたいのだが、と思ってしまう。ただ、自分から正直に「新人なので・・・」という言葉に素直さと勇気を感じたので、そこは還暦間近の寛容なる包容力を見せねばと思い、「了解!」と答えた。
ついでに、めったにない機会なので、新米運転手にインタビューしようと、「タクシーの運転手を始めてどれくらい?」と聞く。「まだ3週間なんです」「(絶句)・・・マジか!?それは緊張するでしょ?」「はい。めちゃくちゃ緊張します」「夜とかお客さん怖くない?酔っぱらいの人とか。(「私は紳士ですけど」という言葉は飲み込む)」「はい、緊張しますし、怖いんですけど、幸いそこまで酔っ払いの方もいなくて、今のところトラブルはないです・・・」「でも、なんで運転手になろうと思ったん?」「運転が大好きなんです。何時間運転しても苦にならないので。それと、人と喋るのも割と好きなので、トラックの運転手よりはタクシーの方が良いと思って」と言う。(・・・って、トラックの運転手も選択肢にあったんかい!?なかなかの強者やな)と思いながら、これだけ客と喋りながら運転できれば大丈夫やな、と安心したのも事実。どうか、この子が酔っ払いのお客さんに絡まれませんように・・・と祈りつつ車窓を眺めていると、間もなくして到着した。
ほんのわずかな時間だったが、何やら愛着が湧いたゆえ、「まぁ頑張ってや!無事を祈るわ」と一言彼女の無事を祈ったうえで、「釣りはいらねえよ!」と急に強気な江戸っ子になって小銭を募金した。始めて3週間ということだが、その丁寧な運転と安定した運転技術に感心した・・・という出来事。
頑張れ、タクシー運転手!好きなことを仕事にできるのは、大きな幸せ。明日が期末考査最終日となる高津生も、それぞれに夢が叶えば言うことはない。Make it Kozy!得意を活かそう、高津生!
ハンドルを 握る双肩 踊りつつ BGMと 共に走らん