5 生徒の進路実現への取組み
5 生徒の進路実現への取組み ~高い志を持たせ,その実現を図ります~
高津高校の進路指導方針は,「高い希望を持たせ,自ら定めた第一志望校に強気でチャレンジさせる」ことにあります。さらにこの間進めてきた,多様できめ細やかな進路指導が,現在の進学実績につながっています。
(1)高津生の進路についての概要
①ほとんどの卒業生が四年制大学に進学します(既卒生を含みます)
四年制大学以外の進路に進む卒業生は毎年若干名で,そのほとんどが短大や専門学校,または文部科学省所管外の大学校への進学です。卒業後すぐに民間企業に就職する生徒は,ごく稀です。
②生徒の多くが国公立大学の一般入試を受験します
生徒のほとんどが国公立大学を志望し,大学入試センター試験を受験して,その後各大学が実施する個別(二次)試験に臨みます。同時に私立大学を併願する生徒も多いですが,私立大学を第一志望とする生徒は全体の1割弱です。また,私立大学の指定校推薦入試や公募制推薦入試を利用する生徒はごく少数です。
③卒業生の約6割が国公立大学に進学します
現役生と既卒生の合計で,毎年約200名の生徒が国公立大学に進学しています。また,京都大学・大阪大学・神戸大学や国公立大学の医学部医学科などの難関大学へも,毎年多数の進学者を輩出しています。
④難関私大へも多数進学します
ここ数年,関関同立大合格者は毎年延べ300名を越えています。実際に進学する生徒は100名弱ですが,国公立大学への進学者を合わせると,毎年卒業生の8割以上が国公立大学または難関私立大学への進学を果たしていることになります。
(2)進路実現への取組み --進学意識の啓発と職業観の育成--
高津高校では,「生徒の進路実現」を最重点課題としてさまざまな取組みを実施しています。以下にその一例を示します。
①体験型進路学習
体験的・能動的な進路学習を1,2年生で実施しています。1年生は7月に職場訪問,2年生は11月に大学の研究室訪問を行います。なお,この体験型進路学習はGLHS(グローバル・リーダーズ・ハイスクール)の事業の一環です。
1)1年生 体験型進路学習Ⅰ「キャリアを調べよう」~職場訪問
5~6名のグループに分かれて,さまざまな職種について職場訪問によるインタビューを行い職業観を育成します。また,訪問で得たことをパワーポイントにまとめ,クラスおよび学年全体で発表会を実施して,プレゼンテーション能力を高めます。
2)2年生 体験型進路学習Ⅱ「学問を調べよう」~研究室訪問
2~9名のグループに分かれて,大阪を中心に近畿圏の各大学の研究室を訪問し,個々の生徒の興味・関心に応じた学問分野について体験的に学びます。また,学んだ内容をまとめたポスターを製作し,ポスターセッションを行ってプレゼンテーション能力を高めます。
②進路実現への多様な取組み
1) 模試の実施
全国規模の模擬試験を1,2年生では年3回全員対象で校内実施しています。また,3年生では年7回以上の外部会場で実施される模試を紹介し,生徒の成績データをその後の個別指導に大いに役立てています。
2) GLHS学力診断調査
例年3月に新2年生,新3年生,4月に1年生で実施します。GLHS10校の生徒が,国語,数学,英語の3科目について学力診断リサーチ(テスト)と,学習状況リサーチ(アンケート)に取り組みます。その結果を分析し,新学年での学習がスムーズに進んでいくようにしています。
3) 大学の先生方による進路講演会(模擬講義)
1年生を対象に実施しています。近畿圏の各大学から,さまざまな分野で活動しておら れる現役の研究者の方々をお招きし,特別教室などで模擬講義をしていただきます。その他,スーパーサイエンスハイスクール事業やGLHS事業などを通じて,最先端の研究者のお話を聴くことができる機会を数多く設けています。
4) 進路と学習に関するアンケート
1,2年生は5,10,2月に,3年生は4,8,2月に,生徒ひとりひとりの進路希望や学習意識について調査し,その結果を今後の指導に役立てています。