5月21日(水)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.274〜探る夏〜
本校教育活動の軸である「課題研究」は通称『LC』は、『LCⅠ』『LCⅡ』『LCⅢ』と学年進行に沿って行う探究活動。「課題研究」という名称は、何十年も前からあるが、「総合的な学習の時間」「総合的な探究の時間」が導入されてから、どの学校も試行錯誤を余儀なくされてきた。
「総合的な学習」導入当初は、昭和の暗記型学習で生きてきた世代には全く受け入れられず、こんなことをするのなら漢字の一つ、英単語の一つでも覚えさせた方がマシだという考え方も多かった。それも否定はしないが、個人的には何事も『やりよう』だと思っていたので、学習指導要領を踏まえた上でより効果的な仕組み、方法を模索し検討を進めた。なかなか理解されない部分もあったが、どうせやるなら中途半端は避けようと取り組んだ。ただ、この「総合的な」という言葉は曲者、それから数十年経った今も変わらず、まだまだ学校では右往左往し試行錯誤を繰り返している。教員の入れ替わりも、なかなか定着しない理由の一つである。まさに正解が一つでない問題に取り組んでいる。
前任校では、前任の校長先生が探究を一つの部署として立ち上げたことでマニュアル的なものが浸透し、一つのカタチが出来上がった。高津高校では、文理学科の強みを活かした探究活動に取り組んでおり、昨年から2年の『LCⅡ』を全クラス同時間に組み、教員も一斉に担当することができるようになった。もともと教員のサポート意識は強いので、一つのカタチとして円滑に進められている。一部専門性が必要なテーマもあるが、基本『研究』というのは手探りで自分で進めるものだ。わからなければ調べる、確かめるためには実験する。教員は調べ方、実験方法をアドバイスする。それがサポートというもの。
と偉そうな物言いになったが、それもただの独り言に終わらんばかりの生徒たちの取組。理系の物理班、化学班、生物班を見学したが、各班でテーマ、ミッションを遂行するために何が必要か、主体的に積極的によくよく考えている。
テーマは「柑橘類による虫の忌避効果」や「折れやすいシャープペンの芯でいかに折れずに書くか」「しゃぼん玉の強度」「水の上を歩くには」「糸電話の可能な距離」「最強のEFポリマー」と、タイトルを聞くだけで面白そうなテーマだ。このテーマをいかに紐解き、周りをあっと驚かせるか。作るのか、見せるのか、納得させるのか。可能性は果てしない。Make it Kozy!深めよ、高津生!
探究の テーマの深み 探る夏









