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5月23日(木)校長ブログ「Make it Kozy!」vol.47〜お腹いっぱい〜

 私は出張中のため参加できなかったが、本日5限、学校では避難訓練を実施。今回は火災を想定した避難訓練だが、昨今の自然災害など、いつ何時、災害が起こるかわからないという意識を常に持たなければならない。

 今回の全国高等学校校長協会研究協議会においても、今年元旦の能登半島地震発生もあり、北海道函館西高校から「防災の在り方」についての実践が発表された。高校生であるがゆえに、(その時が来ても、自分は大丈夫)とたかをくくってしまい、形だけの訓練になりがちであると指摘され、意識改革と地域との連携、また、地元北海道で開催された2019高校生サミット「世界津波の日」を活用した自校の取組の他、園児との避難訓練や模擬避難所の開設、防災グッズの作成など、他校の取り組み事例も合わせて発表された。さて、本日の避難訓練に、高津生たちはどこまで自分ごととして取り組めただろうか。

 一方、実際に被災した石川県立能登高校は、過疎化による統合を繰り返している学校で、平成12年に3校が統合、平成14年に別の2校が統合された後、それから10年も経たない平成21年にその2校が統合されてできたという。もともと水産や農業学科の高校でもあり、地域との連携を重視し、「探究活動」を通じて、地元の商品開発やeスポーツのイベントなどで貢献しているという。聞けば、復旧、復興(当該の校長先生は「復旧」は過去に戻るという意味が強いので自分は使用しないと話す)との報道は、ほんの一部であり、まだまだ被災後すぐの状況と変わっていない場所も多いという。能登高校も2つある校舎のうち、一つは被災したままであると話され、その発表からは、地元を強く愛する気持ちが十分に伝わってきた。一日も早い「復興」を祈る。

 他にも、千葉県の高校は、「いらないもので地域を元気に!」と廃棄木材チップの利用や、利根川で異常に増えた外来魚を捕獲して、その細菌を利用して有機液肥を生成するなど、駆除と再利用の一石二鳥を実行している。高知県の学校は、「探究活動」を軸に教育を見直し、学力向上と志願者確保の、これまた一石二鳥を企んでいる。

 あまりにも情報量が多くて、正直「お腹いっぱい」だが、そのような各校の事情を知るとともに、文科省から得られた最新の情報を参考にして、少し先を見据えた取組を行う必要がある。DXや生成AI、インバウンドの増加に少子化など、キーワードはいくつかあるが、そのどれもが実は以前の予想より加速化している。これまでと同じく、世の中や社会に「学校」だけが取り残されてはいけない。本来、人材育成を命題とする「学校」は先を進まねばならない場所。周りの様子を伺っている場合ではなく、主体的に考え、一歩先を行くイメージで進めるべきである。

 ということで、この三日間をまた自校に合った形で活かしたい。もとより、高津高校の取組は、SSHとしては15年の経験を活かし、質の高い課題研究や、先日事前学習のあった台湾サイエンスツアーなどの実験・実習、まとめとしての生徒研究発表会に参加・発表している、また、府のGLHSかつ文理学科に指定され、一種特別な使命を託され、GLHS10校の合同海外研修や合同発表会を通じて切磋琢磨している。

 そのような多岐にわたるレベルの高い取組を、より意義のあるものに、より質の高いものにすることが、生徒一人ひとりが満足できる進路実現につながる。昨日も書いたが、主体的、積極的に何にでも挑戦できる環境と、生徒がポジティブで失敗を恐れない気持ちを持てるようたくさんの刺激を与えたい。本気で「Great」をめざそう!Make it Kozy!前へ前へ、明日はBonjour、高津生!

  これでもか 右脳に左脳 刺激する 飽くなき学び 果てなき理想

 明日からまた学校復帰。まずは、机上の書類を片っ端から片付けねばならぬ。小生の事務処理能力が試される時。いかに速く、ミスなくできるか、地道な仕事も楽しまねば。ということで、明日が良い日になりますように!

2024.05.23

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